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MU GALLERYは10/1(土)から10/15(土)の会期で、山口聡一と松村咲希による「MATERIALS」を開催いたします。
山口聡一の作品には鮮やかな色彩で絵の具の重なりが描かれています。
絵画が絵の具という物質を重ねてイメージを構築していく性質に着目し、タッチや絵の具の垂れが立体化したような形で空間を漂うように描かれ、制作の過程や時間、絵の具がイメージへと立ち上がる瞬間など、絵画制作そのもののストーリーをも伺うことができるような作品です。
今回は「Overlap of paint」シリーズから、dotやFlower、Portraitなども展示します。
松村咲希の作品は、様々な素材と技法を重ね、絵の具の激しい隆起や画面を大きく縦断する白場、色面平面などが混ざりあった抽象絵画を描いています。
それらのぶつかり合いによる視覚効果は空間のイリュージョンを発生させ、私たちの感覚の曖昧さに気が付きます。
山口、松村、共に絵画における「MATERIAL」に着目した作品を展示いたします。両者の共通点と違いの「MATERIALS」をお楽しみください。
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山口聡一
1983年 千葉県生まれ
2010年 東京藝術大学大学院美術研究科油画修士課程修了
絵画がそれぞれの作者によって納得いくまで塗り重ねられていく過程も、その作品が完成に至るまでに必要であった時間であり、絵画が描写からイメージへと立ち上がる。絵画の完成までの絵具の重なりというストーリー、イメージの表出劇も絵画が持つ他のメディアにない魅力であると感じています。
また作者の感覚的なこだわりを表出するために生まれた技法そのものや、イメージ通りに描けず絵具を上塗りする行為、図らずも描き順が存在してしまうことなど、絵具の重なりという尺度で絵画を捉えることを強く意識し、完成時には最表層の絵具によって隠されてしまう、絵具の重なりというストーリーを通して絵画を再提示出来たらと思い制作しています。
松村咲希
1993年 長野県生まれ
2017年 京都造形芸術大学大学院ペインティングコース修了(2016年度)
現在京都在住
主にアクリル絵具を使用して、ペインティング、シルクスクリーン、ステンシルなどの複数の技法を組み合わせて描き、コラージュ遊びの時に発見するような、いびつで整合性の取れない空間の絵画を作っています。
平面作品が持っているある種の錯覚や歪みのような空間性は、現実とのズレとして私たちの感覚を再認識させ、また、現実世界の風景には感じえない多次元的な景色や感覚へのイマジネーションをも膨らませてくれます。
まだ見ぬものへの想像は、私たちを取り巻く世界との関わりと眼差しを変化させ続けることに繋がると信じて制作しています。
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Information
MATERIALS
SOICHI YAMAGUCHI
SAKI MATSUMURA
2022.10.1 sat – 2022.10.15 sat
12:00 pm – 18:00 pm
Sundays, Mondays and National holidays